島民の足

今年は洋梨の進行が例年に比べて一週間ほど早く、先ほど今シーズン初めての出荷をしてきました。自分が手伝うつもりだった作業は、天気に恵まれたこともあり全て終わったので、隙を見て帰りたいところなんですが、ここに来て天気がとても悪い。今日の夜には雪が降りそうな雰囲気ですし(山はすでに白い)、波も今日の時点で5メートル(何よりこれが困る)。完全に冬海です。参ったなぁ…。

現在、佐渡と本土を結ぶ交通手段は船のみです(以前は10人ほどが乗れるアイランダー機で空からという手段もありましたが、今年の9月末で廃業してしまいました)。本土まで2時間半かかるが約2500円という安さのカーフェリーと、値段は2倍以上するけど1時間で着くジェットフォイルの二択。昔はのんびりカーフェリーでの移動を選ぶことが多かったけど、新潟についてからもまだまだ移動せにゃならんわけで、最近はジェットフォイルでさくっと移動してしまうことが多くなってきました。

ただ、どちらを選ぶにしても、波の高いときには極力乗りたくありません。特に冬はどんなに良い状態でもかなり揺れるので、よっぽどの事情がない限りは勘弁願いたい。正月に佐渡に行かないのはこれが理由だったりします。この先何度船に乗ったとしても、慣れることは絶対なさそうです。

今まで乗った中で一番ひどかったのは、6年前の冬、新潟市内の予備校に泊りがけで出かけたとき。島内には予備校の類がないので、受験生は自分で模試や講義を受けに行くことになります。このときの海は大荒れで、立っているのもちょっとしんどい状態でした。こういうときは、とにかく横になり意識を失い乗り切るに限ります。横になっていると、通路を歩いていたおばあちゃんが降ってきたり、普段は空が見える窓から荒れ狂う海面が見えたり…。翌日模試を受けている間も体が揺れていたのを覚えています。いつだったか、乗船時間の120%をトイレに抱きついている過ごしたこともあったな…(荒れていて到着が遅れた)。

それでも週末までには帰りたい。同じ値段ならたくさん揺らしてもらった方が得、の精神で乗り切るしかないようです…。